TIFF:「エレニの帰郷」上映開始前に監督夫人ら舞台挨拶

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(画面右から)アンナ・アンゲロプロス、フィービー・エコノモプロス、池澤夏樹

第26回東京国際映画祭開幕5日目の21日(月)、映画祭会場の六本木でギリシャの誇る巨匠テオ・アンゲロプロス監督の「エレニの帰郷」が特別招待作品の一つとして上映された。

上映前の舞台挨拶には監督夫人でプロデューサーのフィービー・エコノモプロス、監督令嬢でプロダクション・コーディネーターのアンナ・アンゲロプロス、そしてアンゲロプロス作品全13作すべての日本語字幕を担当してきた作家の池澤夏樹が登壇、20分あまりに渡って監督との思い出を語った。

冒頭フィービー夫人は「主人のテオがここにいるような気がします。テオはかつて日本の皆さまをとても愛していました。きっとこの場にもいることでしょう。そして主人とともに、皆さまがこの映画を楽しんでいただけることを願っています」とコメント。

続いてアンナ氏は「この映画を初めて見たときとても感動しました」と映画の印象について語り、涙をこらえながら父である監督の言葉を読み上げた。

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(写真左から)フィービー・エコノモプロス、アンナ・アンゲロプロス

池澤氏も日本語字幕の制作を通じ個人的にも親しい間柄であったアンゲロプロス監督との思い出を語りながら、自らがアテネで講演を行った際最前列にフィービーと監督が座っていてあわてたこと、また監督と話す時にはあらゆる話題のひとつひとつが議論になるような深い関係を築いてきたことなどについて観客に披露。あわせて、「この作品で、テオの新作はもうありません。これでおしまいです。それも心にとどめて見てください」と観客に向かって熱く語りかけた。

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劇場ポスターの前で語る池澤夏樹。

会場には、監督作品をいち早く観たいという映画ファンから、アンゲロプロス監督を敬愛する日本映画界の錚々たる顔ぶれまで多くの観客たちが集い、最新作にして遺作となった本作を楽しんだ。

「エレニの帰郷」は、監督の命日である1月24日に合わせ、来年2014年1月25日に全国で公開される。またこれにあわせて、公開までにアンゲロプロス監督の代表作を連続で追悼上映することも予定されているという。

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