2021年の「濱口梧陵国際賞」をギリシャの津波研究家・パパドプロス教授が受賞

GREEK

受賞盾を手にするパパドプロス教授/photo: Gerasimos Papadopoulos, facebook

津波・高潮等に対する防災・減災に関して顕著な功績を挙げた日本国内外の個人又は団体を表彰する「濱口梧陵(はまぐち ごりょう)国際賞(国土交通大臣賞)」について、2021年の受賞者として、世界的に著名な津波研究者であるギリシャのゲラシモス・パパドプロス教授が受賞したと2021年11月24日(水)日本の国土交通省が発表した。

濱口梧陵国際賞は、日本の津波防災の日である11月5日が、2015年(平成27)の国連総会において「世界津波の日」として制定されたことを受け、沿岸防災技術に係る国内外で啓発及び普及促進を図るべく、国際津波・沿岸防災技術啓発事業組織委員会によって2016年(平成28)に創設された国際的な賞。

賞の名の由来である濱口梧陵(はまぐち ごりょう)は、現在の和歌山県広川町で生誕。安政元年(1854年)突如大地震が発生、大津波が一帯を襲った際、梧陵は稲むら(稲束を積み重ねたもの)に火を放ち、この火を目印に村人を誘導、安全な場所に避難。その後も、被災者用の小屋の建設、防波堤の築造等の復興にも取り組み、後の津波による被害を最小限に抑えたと言われている。

カキュシス駐日ギリシャ大使と斉藤鉄夫・国土交通相/photo: Gerasimos Papadopoulos, facebook

今回パパドプロス教授とあわせ、長年に渡り津波の挙動に関する研究を行ってきた松冨英夫(まつとみ ひでお)秋田大学名誉教授・中央大学研究開発機構客員教授と、1994 年(平成6)ハワイに設立された世界で最も歴史ある津波博物館の一つである太平洋津波博物館(Pacific Tsunami Museum)の計2名・1団体が2021年の「濱口梧陵国際賞」受賞者として表彰された。

受賞にあたってパパドプロス教授はGreeceJapan.comに対し「科学とその応用における先駆者である国、日本から、名誉ある濱口梧陵国際賞を受賞することができ光栄に思います。私は1983年(昭和57)から今日まで津波問題に取り組んでいますが、こうした研究活動の中でも、日本人研究者との協力関係、特に仙台の東北大学の日本人研究者との交流と研究目的での私の日本滞在は、私の研究に多大な影響をもたらしました。私たちは、人々にとってよい結果をもたらすため、研究を続けていく所存です」と、自らの想いを寄せた。

11月29日(月)東京・千代田区の海運クラブで行われた授賞式には、新型コロナウイルス感染症に関する措置のため日本入国が叶わなかったパパドプロス教授に代わって、ギリシャのコンスタンティン・カキュシス駐日特命全権大使が出席。斉藤鉄夫(さいとう てつお)・国土交通大臣から受賞盾が授与された。

ゲラシモス・パパドプロス教授は、津波科学の研究や津波リスクの啓蒙と軽減策で世界的にも著名な津波研究者の一人。前アテネ国立天文台研究部長であり、現在国際自然災害防止・軽減学会会長を務める氏は、世界の多くの国の科学者と緊密な協力関係を築くとともに、ベルリン日独センターの支援を得て1993年(平成5)に防災科学技術研究所で研究。2001年(平成13)には東北大学と共同で津波強度のスケールを導入して津波科学に貢献し、2004年(平成16)には日本地球惑星科学連合中核的研究拠点の支援を得て同大学の客員教授を務めた。ヨーロッパ地中海地域の津波分野において主要な科学者の 一人であり、150編の論文を執筆し、そのうち約15編が科学ジャーナルに掲載されている。その活動は自国だけでなく国際的にも津波リスクの啓蒙に貢献。ユネスコ政府間海洋学委員会/北東大西洋・地中海津波早期警報システムの共同創設者であり、2017年(平成29)から2020年(令和元)まで議長を務め、そこでヨーロッパ地中海地域津波警報システムを適切に管理した。

 

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永田 純子

永田 純子

GreeceJapan.com 代表。またギリシャ語で日本各地の名所を紹介する  IAPONIA.GR, 英語で日本を紹介する JAPANbywebの共同創設者。

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