ギリシャの文化大臣を務め、パルテノン神殿の大理石の返還に力を尽くした女優メリナ・メルクーリが主演した映画『日曜はダメよ(1960)』から半世紀あまり。陽気な娼婦イリヤとギリシャを愛するアメリカ人ホーマーが闊歩した港は今、2009年にギリシャを襲った経済危機に起因する港の民営化問題のために、皮肉にも今再び世界の注目を集めようとしている-。
NHK-BSで放送されているドキュメンタリー番組「ドキュメンタリーWAVE」が今回2015年5月10日(日)の放送で扱うのは、そんな民営化問題に揺れるピレウス港。
「追いつめられるピレウス港の労働者たち-中国企業進出は何をもたらすのか-」と題されたこの回では、空港をはじめ、ギリシャの国有インフラの民営化によりEUからの財政支援を取りつけ危機を乗り越えようというギリシャ政府と、民営化に反対の声を上げる労働者側、そしてすでに3つの埠頭のうち2つをリースし港湾の運営権を握り、さらにはギリシャ政府の持つ港湾局の株式の獲得を通じて埠頭のすべてを手に入れようとしている中国最大手の海運会社コスコ、そしてそれを取り巻く人々のの姿を描いている。
NHK-BS 「ドキュメンタリーWAVE」
「追いつめられるピレウス港の労働者たち-中国企業進出は何をもたらすのか-」
(放送日)
放送:2015年5月10日(日)22:00‐22:49
再放送:2015年5月11日(月)17:00‐17:49
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