Tokyo2020:セーリング470級女子ギリシャ代表・ボジ‐クロナリドゥ組独占インタビュー

GREEK

2019年8月2日(金)から9日(金)まで神奈川県・江の島で開催されるセーリング470級ワールドチャンピオンシップに、1964年から実に56年ぶりに江の島で開催される東京2020オリンピック・セーリング競技の470級ギリシャ女子代表に選出されたマリア・ボジ‐ラファイリナ・クロナリドゥ組が参戦する。

セーリング競技ギリシャ女子代表として昨年2018年いち早くオリンピックへの切符を獲得し、トレーニングのため大会に先立ち江の島入りした二人にGreeceJapan.com はインタビューを敢行。台風一過の夏日の江の島ヨットハーバーで、今回初来日となる二人にお話を伺った。

向かって左:マリア・ボジ / 右:ラファイリナ・クロナリドゥ

インタビュー:永田純子(Junko Nagata)-GreeceJapan.com

江の島にようこそ。あなた方は2018年デンマーク・オーフスで開催されたワールドチャンピオンシップで、ギリシャ女子代表としていち早く東京2020オリンピックの切符を獲得されていますね。お二人にとっても初のオリンピック参加となる今回のチャンス獲得についてお聞かせください。

ボジ:ギリシャ女子代表選手の長年に渡るセーリング470級での戦いを経て、いま私たち二人がギリシャ代表としていち早く東京オリンピックの切符を獲得できたことに嬉しい思いでいっぱいです。もちろん、長年将来の目標として夢見て来たオリンピックという戦いに、プレッシャーを感じない訳ではありません。

クロナリドゥ:プレッシャーを抱えつつも東京オリンピックへの切符を手にした成功は、私たちにとって得難い体験であったと思います。出場権を手にした今は新たな目標を胸に、ただ目指す高みに向かって努力するのみです。

お二人がセーリングを始められたきっかけについて教えてください。 

ボジ:私たちは二人ともギリシャ北部の港町テサロニキの出身です。私はテサロニキ・セーリングクラブでセーリングを始めました。私の家がクラブの近所にあったので、両親と幼い頃からよくクラブに散歩に訪れるうち、ある時競技としてのセーリングに触れ、魅了され、その時からやめることが出来なくなった…そんな感じですね。

クロナリドゥ:私もマリアのように、幼い頃からセーリングを始めました。私は親戚にセーリングのコーチがいて、私をクラブによく連れて行ってくれました。こうしてセーリングに触れ、魅了され、マリアと同じように競技を続けています。

お二人にとって、これまでで最も大きな成功は何でしょうか。

ボジ:私たちにとってこれまでで最も大きな成功は、何より東京2020オリンピックの代表の切符を獲得したことでしょう。ジュニアの選手として世界大会、欧州大会に参戦しメダルを獲得して来ましたが、二人とも常にその上を、つまり女子代表としての成功を見据えて戦い続けていましたから。

セーリングという競技の何に魅力を感じておられますか。

クロナリドゥ:すべて、だと思います。もちろん何より海が好きだということもありますが。海を愛さずに、セーリングを続けるなんてあり得ませんよね。それに加えて二人とも、チャレンジし続けることが好きでたまらない、ということもあるのかなと思っています。ずっと、何かを得るために戦い続けるもの…セーリングとは、私たちに自由を与える何かであり、スポーツとしても素晴らしいものだと思います。

ボジ:ラファイリナの言ったとおりだと思います。セーリングで私がいちばん好きなのは、二人で競技に参加し、海原を航行する感覚、それに、海とセーリングというスポーツを通じて得ることの出来るすべてですね。

お二人の故郷テサロニキについて教えてください。

ボジ:テサロニキは私たちが愛してやまない街です。二人ともここで生まれ育ちました。もちろん、セーリングで世界中を転戦する今はなかなか帰郷する機会がありませんが。いずれにしろ素晴らしい街です。海と関係が深く、ギリシャで最も大きな都市のひとつであり、昔からの友人もたくさんいる…いい想い出しかありません。

クロナリドゥ:とても美しい街です。特に海岸沿いの道は素晴らしいの一言に尽きます。見るものもたくさんありますし、長い歴史があって、訪れる価値のある街ですね。もしテサロニキに来たことがないなら、ぜひ一度訪問されることをお勧めします。

海にいない時には、何をされていますか?

ボジ:二人とも大学の学業がありましたから…私はちょうど建築の学科を終えたところですが、ラファイリナはあと少しで教育学の学科を終えるところで、まずは学業が優先でしょうか。趣味としては、私はやっぱり海に関係があること、水泳が好きです。時間があればいつも海で泳いでいます。もちろんできる限り友だちと過ごすようにしていますけれどもね。

クロナリドゥ:ここ3年ほどは、二人ともなかなか自由な時間を取ることが出来ません。それでもそんな時間ができた時には、なるべく家族や友人といった親しい人たちと過ごすようにしています。それ以外では、自由な時間ができたからと、特に何かをすると決めていることはないですね。

ボジ:そう、まずは身体を休めて、何でもない日常を堪能する…かしらね。

日本に来られたことはありますか?また、江の島でのトレーニングについて、そして日本の印象について教えてください。

クロナリドゥ:日本に来たのはこれが初めてで、まだそんなにたくさんのものを見たわけではありません。来日してから江の島しか見ていませんので、休養日には東京に行ってみたいと思っています。まだ少ない体験ではありますが、日本は素晴らしい国で、セーリング競技に適した環境であると感じています。雨が多い気候ではありますが、総じて素晴らしいと思いますね。

ボジ:私は日本の食べ物が大好きです。セーリング競技のために訪れたヨーロッパの国々とも、ギリシャともまったく異なった食べ物ですよね。まったく似通ったところのない国に住む私たちが、日本を知るきっかけを得ることができとても興奮しています。いくつかの大会への参加とトレーニングのため、今回日本には1か月超滞在する予定ですが、帰国する頃には日本についてもっとたくさんのことを学ぶことでしょう。

江の島でのトレーニングの印象について教えてください。

クロナリドゥ:これまでの滞在期間中は天候にも恵まれて、あと数日で開催されるワールドチャンピオンシップに向けたトレーニングはうまくいっていると思います。いずれにしろ私にとっては素晴らしい環境だと思っています。台風が過ぎて雨も止んで、風も出てきましたから、何よりですね。

ボジ:ラファイリナの言ったとおりだと思います。手に入れたばかりの新しい艇を、オリンピック競技が行われる海で試すことができてとても嬉しい思いです。大会までの期間で、この新しい艇に慣れ、最高のパフォーマンスを発揮できるよう努力を続けるつもりです。いずれにしても、江の島の天候とこれまでのトレーニングの結果には満足しています。

最後にお二人からのメッセージをお願いします。

ボジ:470級のワールドチャンピオンシップに続いて、セーリングのオリンピック競技種目のすべてが行われる2020年東京オリンピックのテストイベント(*)が開催されるこの期間に、ぜひできる限り多くの方々に江の島に来ていただいて、セーリング競技を間近に体験してほしいと思っています。このイベントで、みなさんに私たちの愛する競技を知っていただければこれに勝る喜びはありません。

クロナリドゥ:もちろん、日本に暮らすギリシャ人の皆さんにも、ぜひ江の島に来ていただいてセーリング競技に触れていただければと思っています。

ありがとうございました。お二人のワールドチャンピオンシップでの活躍を期待しています。

*2019年8月17日(土)~22日(木)開催される東京2020セーリングのテストイベント(Ready Steady Tokyo-セーリング)は一般観戦なし。

 

永田 純子

永田 純子

GreeceJapan.com 代表。またギリシャ語で日本各地の名所を紹介する  IAPONIA.GR, 英語で日本を紹介する JAPANbyweb 、および 英語版ニュースのGreek.world の共同創設者。

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