日本・ギリシャの友好の歴史-1921年ギリシャで創設:「日本・ギリシャ協会」

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記録に残るギリシャ・日本両国の公式な関係は1899年(明治32年)6月に締結された「修好通商条約」を端緒としているが、それから約20年後、当時の両国政府の首脳を名誉理事長としたある友好団体が創設されていたことを、あなたは知っているだろうか?

1921年(大正10年)5月、ギリシャ・アテネで両国の関係強化を目的に民間レベルで初めて組織化された友好団体として創設されたのが「日本・ギリシャ協会(ヤポノ・エリニコス・シンデズモス)だ。

GreeceJapan.comのもつ資料と独自調査によれば、この「日本・ギリシャ協会」は、その創設後に戦前・戦後を通じて作られたその他のギリシャ・日本友好団体と関係を持つことがなかったとみられている。

我々の所有する資料のひとつ、1921年(大正10年)5月17日のアテネの新聞に掲載された記事では、この協会設立の目的について「日本およびギリシャ2国間の友好関係の強化と、両国間の貿易関係の発展を目的とする」と記されている。

創設時の会員は50名。1921年6月、当時アテネの目抜き通りのひとつ、パネピスティミウ通りにあった日本商品陳列館で開催された同協会初の理事会で、当時ギリシャ社会においても著名であったギリシャ人たちが記念すべき第1次理事会メンバーとして選出された。

理事長:A. ティパルドス‐バシアス
副理事長:Ath. エフタクシアス
副理事長:D. マクシモス
副理事長:Th. ソフリス
副理事長:I. イリアスコス
事務局長:S. パパフラゴス
会計:K. マリコプロス
マネージャー:P. レホス

また、この第1回理事会において、当時の日本の原敬首相(1856-1921)およびギリシャのディミトリオス・グナリス首相(1867-1922)が名誉理事長として、また両国の外務・貿易大臣をはじめ、アテネ・東京に駐在する両国の外交代表、イスタンブール駐在の日本公使らといったそうそうたる面々が名誉副理事長として選出された。協会の事務局は、第1回理事会が開催されたアテネ・パネピスティミウ通り16番にあった日本商品陳列館の傍らにおかれた。

協会のはじめての活動は、当時イギリスを訪れていた裕仁親王(後の昭和天皇)にあてて、スエズ運河を経由し日本へ帰国する道中、アテネへの来訪を乞う電報を打つことであったという。

日本・ギリシャがともに激動の時代の波に翻弄されていた中にあって、なお両国の友好の発展を願う団体が生まれたことは、今あらためて記憶に刻む価値があると言えよう。GreeceJapan.comではこれからも、所蔵する貴重な数々の資料をもとに、両国の知られざる歴史を掘り起こしていく予定だ。

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永田 純子

永田 純子

GreeceJapan.com 代表。またギリシャ語で日本各地の名所を紹介する  IAPONIA.GR, 英語で日本を紹介する JAPANbyweb 、および 英語版ニュースのGreek.world の共同創設者。

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