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舞鼓刀塾の公演『化け蜘蛛』にカキュシス・ギリシャ大使夫妻が訪問

GREEKコンスタンティン・カキュシス駐日ギリシャ大使夫妻が6月29日(火)めぐろパーシモンホール小ホールで行われたラフカディオ・ハーン‐小泉八雲原作・舞鼓刀塾(まことじゅく)の『化け蜘蛛』公演を観覧した。6月28日(月)から30日(水)の公演のチケットが既にソールドアウトとなった本公演には、カキュシス大使とイオアナ・ハリクリア・ヤナカル夫人が訪問。第一部の『化け蜘蛛』をはじめ、第ニ部の創作日本舞踊・和太鼓・殺陣の舞台を楽しんだ。終演後カキュシス大使とイオアナ夫人は舞鼓刀塾を主催する日本舞踊五條流師範・五條詠寿郎(ごじょう えいじゅろう)氏を舞台裏に訪問。西洋と日本の文化が融合した素晴らしい舞台であったと語り、劇団員を激励した。昨年に行われた舞鼓刀塾の公演はこちらから!

「三郷市×ギリシャ共和国 ホストタウン フレーム切手」が7月2日(金)発行

GREEK東京2020オリンピック・パラリンピック大会でギリシャのホストタウンの埼玉県三郷市と、ギリシャとの交流を象徴するオリジナル フレーム切手「三郷市×ギリシャ共和国 ホストタウン フレーム切手」が2021年7月2日(金)販売開始される。ホストタウンは日本の自治体と、2020年東京大会に参加する国・地域の住民等が、スポーツ、文化、経済などを通じて交流し、地域の活性化等に活かしていく取り組みで、2021年5月28日現在で424件が登録されている。「ホストタウン フレーム切手」は、日本郵便の各支社が、ホストタウンを務める各自治体と協力して、数量・販売郵便局を限定して販売する切手印面の枠内に写真がレイアウトされているシール式切手のフレーム切手。各自治体と相手国との絆を印象付ける写真を用いた「ホストタウン フレーム切手」は、「三郷市×ギリシャ共和国 ホストタウン フレーム切手」を含めこれまで129件発行されている。今回販売される「三郷市×ギリシャ共和国 ホストタウン フレーム切手」は、1シートに84円切手が5枚配置され、販売価格は920円(税込)。申込受付数は500シートで、三郷市内をはじめ埼玉県内の郵便局及び東京中央郵便局、大手町郵便局の計122局で販売される。なお、7月3日(土)には三郷市内のららぽーと新三郷 スカイガーデンで木津 雅晟・三郷市長と馬場 泰政・三郷高州郵便局長、糸谷 泰昌・三郷丹後郵便局長、牛山 和男・三郷戸ヶ崎郵便局長を招いて贈呈式が行われる予定。 

テサロニキ・シティマラソン:ギリシャ第二の都市・テサロニキでマラソン大会が開催

首都アテネに次ぐギリシャ第2の大都市・テサロニキで、新たなマラソン大会である 「テサロニキ・シティマラソン」が開催される。今回のマラソン大会開催の決定は、2021年6月24日(木)ギリシャ北部の大都市・テサロニキ市とテサロニキ・オリンピック博物館との間で調印に至った協力協定の一部。一つの都市の中でコースの全道程が完結するマラソンは、この「テサロニキ・シティマラソン」がギリシャ史上初という。この記念すべき第1回大会は今年2021年9月25日(土)開催される予定。 

しがしが留学記・番外編:福田沙也加のギリシア語留学(前編)

ギリシャ第二の大都市・テッサロニキのアリストテリオ大学哲学部で訪問研究員生活を送る福田耕佑が、ギリシャ滞在生活を通じた留学記をつづる「しがしが留学紀」。今回は番外編として、筆者夫人である福田沙也加氏が、人生初の海外生活となるギリシャで、一からギリシャ語を学び、この度ギリシャ語検定試験・B2に見事合格を果たしたその経験と、ギリシャでの生活についてつづる「留学記」番外編を前後編にわけてご紹介します!お楽しみください!・福田耕佑のテッサロニキ「しがしが」留学記:過去記事はこちらから!こんにちは。福田沙也加と申します。普段しがしが留学記を書いている福田耕佑の妻です。今回と次回の記事を執筆させていただこうと思っていますが、夫と共にギリシアで時間を過ごした中で主に私はギリシア語勉強に力を入れたため、そのことについて少しだけ自分の経験を書かせていただこうと思います。最後までお付き合いよろしくお願いいたします。・旅立ち、初海外生活!まさか自分が、人生の中で海外生活をする日が来るとは思っていませんでした。まさか英語というか外国語が必要になる時が来るとは思っておらず、もう少し英語を勉強しておいたらよかったと思ったり、思わなかったり、と思っている間にとんとん拍子に色々なことが決まり、本当に海外に住むことに話が進んでいきました。一応留学前の2018年に一度夏休み期間にテッサロニキに旅行に来ていたので、街の雰囲気は見たことがあり、ギリシア料理も口にあったので、なんとか生活できるだろうと考えてはいました。2019年の8月に夫がギリシアのテッサロニキに留学することになり、私は英語を話すことができないので、日常会話のためにテッサロニキ大学のギリシア語の授業を受けることになりました。そして、ギリシアに来る前に、少しだけでもギリシア語を知っていた方が良いと思い、ギリシア人の友達にギリシア語を少しだけ教えてもらいました。日本語で書かれたものではなくギリシア語のテキストを使用して発音から始まり文法も少し勉強しました。ギリシアに旅立つ前に日本でテッサロニキ大学のギリシア語の授業を申し込み、レベルテストをネットで受けました。そしてギリシアに到着して10月からA1の授業が始まりました。私が申し込んだのは、1年間の週10時間コースで、週3回授業があるものです。A1(初級レベル)の授業中は、英語とギリシア語の両方で説明をしてくれました。・海外で初めて受ける授業初めての海外で、夫は別の講義があるので私は授業の行き帰りも一人で、クラスでも知り合いがおらず一人なので、授業が始まる前までは語学の先生が話していることが分かるか大丈夫かなぁととにかく不安でした。初めの授業は、他己紹介から始まりました。15人前後の生徒数で、隣の人のことについて話を聞き、紹介をするというもので、英語ができないに等しいのでほぼ隣の人と話すことができず、本当に先行きが思いやられました。 授業は文字と発音から始まり、舌の位置がどの位置にあって発音するか等教科書だけでなく、先生が準備したプリントも使って練習しました。自分の名前をギリシア文字で書いてアクセントをなんとなーくつけ、ギリシア語で話す練習をしていきました。また、Καλημέρα! (こんにちは)Τι κάνεις;(元気?)と挨拶の言葉を習いました。不思議なことにこの挨拶のやりとりは教科書だけではなく、実際に毎日の日常でギリシア人たちが使用しています。スーパーでもパン屋でも近所の人とでもどこに行っても使える挨拶の言葉です。テッサロニキのギリシア人は、みんな友達かのように、初めて会った人でも普通に話したり話しかけたりします。私もよく話しかけられました。道を歩いていたり、バス停でバスを待っていたりする時に話しかけられるので、初めは急に話しかけられてびっくりしましたが、あぁこれが日常茶飯事なんだなぁと気づき、慣れていきました。最初はギリシア語が聞き取れず、質問に答えられない時もありましたが、段々と耳も慣れていき話せるようになっていきました。まだまだ難しいですけど。文法は先にギリシア人の友達から日本語で学んでいたこともあり、英語とギリシア語の説明でも理解がしやすかったです。それに加え、動詞や副詞等の文法用語をギリシア語で知っていたので大分助かりました。ただ冠詞やちょっとよくわからない文法のところは家で夫に説明してもらい、理解するように努めました。授業中は、一つの文法の説明が終わる事に先生が理解したかどうかをみんなに確認しながら進んでいったので、私にとっては早くも遅くもなく理解ができるちょうどいいペースで授業が進んだのでよかったです。初めて海外で授業を受けてみて個人的に感じたことですが、私が学生の頃に受けていた日本の授業では積極的に質問することがなかったような記憶があり、自分でも自分が何を理解できていないのかわからずそのまま放置していましたが、ここではドイツ人の生徒が些細なことでも、たくさん質問してくれたお陰でさらに文法の理解ができたように思います。授業は堅苦しい感じではなく、ドイツ人が授業中にバナナや自宅から持ってきた弁当を食べ始める程に和気あいあいとした雰囲気でした。また毎週3回も顔を合わせるので、仲良くなりやすい雰囲気でした。カルチャーショックと言えばカルチャーショックだったと言えるかも知れません。宿題も結構な量が出るので、いい復習にもなり、少しずつ単語も覚えていくことができました。単元が終わるごとに小テストもあったため、必然的に単語や文法の勉強をしなくてはいけなくなり、少しずつ身についていったように思います。A1レベルが終わる頃には、簡単な会話ができるようになりカフェに一人で行ってギリシア語で注文できるようになりました。A2レベルが終わる頃になると、文章を書く宿題も出るようになり、自分の国の紹介や料理、お伽話等を書くようになりました。授業中に隣同士で話す練習も多く、文法を知り、話し、そして書くという作業を繰り返し繰り返し行なっていきました。クラスの中は色々な国から来た人が多く、やはり話し慣れた言葉の方が友達になりやすく、英語を話せる人とドイツ語やロシア語を話せる人同士でよく集まっていました。幸い韓国人がクラスに2人いて、私は韓国語を少し話すことができたので休憩時間に話す友達ができてちょっと息抜きになりました。しかし、ビザの関係で韓国に帰国しないといけなくなり残念でした。授業も4ヶ月程経過するとビザや仕事の関係で来なくなる人が多くなり、生徒数も半数に減ったくらいで、エラスムス奨学生や途中参加の人たちが2月頃に5人程追加されました。エラスムス奨学生は、ギリシアに来る前からギリシア語を勉強している生徒でギリシア語がペラペラだったので、なんでA1クラスに来るのかなぁと思いました。余談ですが、ギリシア人はとにかく集まって話すのが大好きで、休日や夜はカフェやレストランや家に大人数で集まってワイワイと過ごします。私たち夫婦も度々ギリシア人のお宅に呼ばれることがあり、ギリシア料理を振舞っていただきました。昼過ぎくらいに集まり、話しながら料理を準備し、日本で言う夜ご飯時に食べ始めます。夜ご飯を食べ終わるとデザートを食べ、そしてお笑いのDVDを見せてくれたり、音楽を聴いたり、話したり、帰る頃にはすっかり日も暮れ深夜ということがしばしばありました。ギリシア人はとにかくもてなすのが大好きで、長時間一緒に楽しく過ごすのが好きな人たちだと思いました(ギリシアでは、15時くらいに昼ご飯を食べ、21時くらいに夜ご飯を食べる人が多いと聞きました。また、若者は23時くらいから街に繰り出し午前2時くらいまでバーで喋って帰ってきて、次の朝6時とかに起きる人もいるらしく、ギリシア人元気すぎ!と思いました。最初はその事実にびっくりしましたが、夏は21時半くらいまで外が明るいので住みながら納得しました)。そうこうしているうちに、今尚全世界を悩ましているコロナウイルスがじわじわとギリシアにもやって来たのでした。そして2020年3月大学が閉鎖され、私たちのクラスもいろいろがらりと変わっていくことになりました。→後編につづく 

新型コロナウイルス:ギリシャで屋外でのマスク着用義務が解除

ニコス・ハルダリアス・ギリシャ市民保護省政務官は6月24 日(木)から新型コロナウイルス感染症に関するギリシャ国内での制限措置を一部変更すると23日(水)発表した。その内容は次のとおり。・屋内でのマスク着用義務は継続される。 ・屋外でのマスク着用義務は、雑踏等、混雑している場所を除き解除する。また、6月28日(月)から夜間の外出制限は解除される。ギリシャ国内における6月23日(水)の新たな新型コロナウイルス感染者は520人で、累計は419,455人。新たな死者は14人で、累計で12,595人となっている。また、ギリシャ国内で6月23日(水)までに1回目のワクチン接種を行った人は累計で4,604,248人で、2回目の接種を完了した人は累計で3,321,644人となっている。 

地中海の太陽と自然の恵みを家庭でも!ギリシャの家庭料理フィリの e-shop 開設

東京・浅草橋でギリシャの美味をを紹介するギリシャの家庭料理フィリ(ΦΙΛΟΙ)が、古代から受け継がれてきた健康と美容の知恵あふれる美味しくて健やかなからだを育む「毎日のギリシャの味」を家庭に届ける自社ブランドのオーガニックシリーズのオンラインショップをオープンした。ギリシャ料理専門店であるフィリが厳選したプロダクツは、現地企業と共同開発・直輸入のホンモノの味。全てがオーガニックで、セルフケアが求められる今だからこそ、美味しく食しながら健やかにからだを育む製品を厳選。ギリシャの味を家庭で楽しむことができる。おうち時間をより豊かに過ごすために、そして大切な方への贈り物として、フィリのプロダクツはいかが?[ Product Information ](1) フィリ・エキストラ・ヴァージン・オリーブオイル 250mL 1,700円(税込1,836円) ・グリーン&フルーティな味わい ・エキストラの酸度基準値 (0.8%以下)に対し、0.3%のフレッシュなオイル ・摘んだその日に熱を加えないコールドプレス製法で瓶詰め ・ポリフェノールに富む“コロネイキ種”を採用 ・スパルタ地方のカラマタ産(ヨーロッパ有数のオリーブの名産地)(2) フィリ・ホワイトバルサミコ酢 250mL 1,700円(税込1,836円) ・まろやかな酸味とほのかな甘み ・美食の島・クレタ島産。マスカットの原種をじっくり樽熟成 ・珍しい白のバルサミコ酢。食通にリピーター多い(3) フィリ・タイムハニー 325g 2,980円(税込3,218円) ・ハーブの香り。サラサラのテクスチャー、美しいゴールド ・ 珍しいハーブ・タイムの花から採った貴重なハニー。マヌカと並んで抗菌、抗アレルギー作用が高い ・抗酸化作用も高く、別名アンチエイジング・ハニー ・美食の島・クレタ島産[ ギフト・セット ]「健やかなからだ」への思いを、フィリのオーガニック製品に込めて。オリジナルのブルーと白のラッピングでお届けします。(1) フィリ ギフトセット【ディオ】3,888円 ・エキストラ・ヴァージンオリーブオイル ・ホワイト・バルサミコ酢(2) フィリ ギフトセット【トリア】7,160円 ・エキストラ・ヴァージンオリーブオイル ・ホワイト・バルサミコ酢 ・タイム・ハニー[ 購入場所 & お問い合わせ ]  ・フィリ e-shop:https://jp-fili-eshop.com/ (*フィリ・レストランで店頭でも購入、試食可) ・お問合わせ:tel 03-6240-9027/email info@jp-fili.com ・製品情報・レシピ情報:http://jp-fili.com/organic-from-greece/ 

しがしが留学記:マケドニア地方を旅して-サラカチャニ人との出会い

ギリシャ第二の大都市・テッサロニキのアリストテリオ大学哲学部で訪問研究員生活を送る福田耕佑が、ギリシャ滞在生活を通じた留学記をつづる「しがしが留学紀」。ギリシャ・マケドニア地方の山村を旅した旅行記でギリシャ・ポンドスのメディアにも取り上げられるなど大きな反響を呼んだ第10回に続き、今回第11回は再びマケドニア地方から、セッレスの街と、知られざるサラカチャニの人々の歴史についてつづります。・福田耕佑のテッサロニキ「しがしが」留学記:過去記事はこちらから!Γεια σας(ヤア・サス)!皆さん、こんにちは!ギリシアはマケドニア地方のテッサロニキ留学中の福田耕佑です。今となっては随分昔になってしまいましたが、今日は2019年のクリスマスに訪れたセッレス(Σέρρες)という街のお話をさせていただきたいと思います。セッレスはブルガリアとの国境に近いと言えば近い位置にある街で観光地としてそれほど有名だというわけではないので、訪れたことのある方は多くないかもしれません。テッサロニキからバスで一時間から一時間半ぐらいの距離にあるのですが、私はテッサロニキでよく「セッレスのブガッツァ」や「セッレスのスヴラキ」のように「セッレスの」と付いた食べ物屋さんをよく目にしていたので、何だか気になっていました。残念ながらコロナ禍のためこの目で確認できなかったのですが、セッレス市近隣には昔から伝わるオイル・レスリングの伝統や、大昔の儀式に由来する火の上を歩く「アナステナリア」という謎(?)の祭り等もあるそうです。そして歴史的にはブルガリア人やセルビア人、そしてトルコ人等多くの民族を統治者として迎えた経緯があって街には正教の教会だけでなく昔の廃モスクなども残されており、多様な歴史を感じさせられます。街の様子はこのような感じですが、今回皆様に紹介したいのは「サラカチャニ民俗博物館」という名前の博物館です。当時私はサラカチャニという言葉を知らず、この民俗博物館を見た時に「サラカチャニって何やろう」と不思議に思い、見学希望者は電話するようにと入り口に書かれていたのでとりあえず電話をしてみると、何と博物館を開けてくれることになりました。サラカチャニ(Σαρακατσάνοι)とは何ぞやということを簡単に言いますと、主にピンドス山脈やブルガリア等にまで至る山岳地帯で放牧をして暮らしていたギリシア人の一派のことです。現在ではほとんどの人が都市に住み山での放牧生活を放棄しているようですが、セッレスの民俗博物館の他にテッサロニキにもサラカチャニの人々の公民館のようなものがあり、サラカチャニとしてのアイデンティティを現在でも保ち生活していることが伺えます。コロナ禍が流行する前とはいえクリスマスの12月25日の17時という何とも申し訳ない時間に、私たちのためだけに博物館を開けてくださり一つ一つ丁寧にサラカチャニの人々の歴史や展示物について、何と四時間近くも説明していただいたことに感謝の念を感じると共に深い感銘を受けました。説明によると、彼らはギリシア人ですのでギリシア語を話していましたが、彼ら独自の方言を話していたり多くの独自の風習を有していたりしたそうです。また同博物館には民族衣装や美しい柄の絨毯等が多く保存されており、一つ一つ見せていただきました。その多くを写真に収めたので全部お見せしたいぐらいですが、ここではそれらの極一部をお見せしたいと思います。彼らが遊牧をして暮らしていたというのは伊達でなく、美しい可動式住居と申しますか、テントのような家に住んでいたようです。外から見てもなかなかインパクトのある住まいですが、中もとても美しく、美しい絨毯や装飾はもちろん多くの家具や器具が十分に備えられていたそうです。今でも、Wi-Fiさえあれば普通に住めるのではないかと思ってしまったほどでした(笑)。いかがでしょうか?私はこの時までギリシア人の中に山に居住し放牧生活を送っていた人々がいることを知りませんでしたが、時間的にも地理的にも広大なギリシアの多様性を強く印象付けられました。博物館で聞いたところでは、過去にドイツ人やイギリス人などの西欧人たちの中にはサラカチャニ人が古代ギリシア人の末裔ではないか、或いはその特徴を多く残しているのではないかと考えたこともあり、一定以上の研究がなされてきたようで私もサラカチャニに関する本をいくらかわけていただきました。日本でもまた彼らに対する関心や研究が進んでいけばいいなぁと個人的に考えております。今回の記事は以上になります。近いうちにまたギリシア北部の山間部に関して私が行ったところや発見したものについて書かせていただきたいと思います。ギリシアと言えば美しい海と世界史に決定的に影響を与えた古代に注目が集まるのはもっともですが、山間部や近現代の文物にも興味深いものが多く残されており、自分が見て触れた範囲というわずかなものではありますが、紹介していければと存じます。今回もお読みいただきありがとうございました。また次回、Γεια σας(さようなら)!写真 © 筆者提供

日本現代版画展「大空と大地の間」ギリシャ・アテネで7月17日(土)まで開催

GREEK日本の優れた現代版画家の作品を展示する版画展「大空と大地の間」が、ギリシャ・アテネのグナロプロス美術館で7月17日(土)まで開催されている。今回の版画展は、日本版画会と版画フォーラム実行委員会が2019年に開催した展覧会の入賞者を中心に、優秀な作家の作品51点を選抜。長年に渡って活発な交流を持つギリシャ版画家協会の協力を得て開催されるもの。2019年にはギリシャからフローレンス・クリスタキス・ギリシャ版画家協会長とニコス・スタヴラカンドナキス・ギリシャ版画家協会事務局長をはじめギリシャの版画家が来日。8月には東秩父・和紙の里で、11月には東京・上野の東京都美術館で、日本ギリシャ修好120周年記念事業の一つとして、ギリシャ・日本両国の版画作家の傑作50点あまりを集めた「日本・ギリシャ現代版画交流展」が開催されている。[ 大空と大地の間-日本現代版画展 ]日時:2021年5月18日(火)~7月17日(土)9:00~16:00 ※日・月休館 会場:グナロプロス美術館(6 Gounaropoulou St., Ano Ilisia, 15771, Athens) 入場無料 

しがしが留学記:「海を渡って木立を抜けて」マケドニアの山村を訪れて

ギリシャ第二の大都市・テッサロニキのアリストテリオ大学哲学部で訪問研究員生活を送る福田耕佑が、ギリシャ滞在生活を通じた留学記をつづる「しがしが留学紀」。ギリシャ語を学ぶ方々のための教材について紹介した第9回に続き、今回第10回はギリシャ・マケドニア地方の山村を旅した旅行記です。最後に2022年京都で開催予定のプログラムの周知も!・福田耕佑のテッサロニキ「しがしが」留学記:過去記事はこちらから!Γεια σας(こんにちは!)。ギリシアはテッサロニキ留学中の福田耕佑です。大学のプログラムも終わり、夏がやって来ました。ギリシアでもワクチン接種が着々と進んでいるとはいえ、まだまだ旅行や観光は難しい状況です。 コロナ禍の中寄留者の見たギリシアについても書いていきたいなぁと思っていますが、今日はギリシアのマケドニア地方の山村アギオス・アンドニオス(Άγιος Αντώνιος)と特にモノピガド(Μονοπήγαδο)を訪れた話を書こうと思います。ギリシアは海や都市を訪れる人は多いと思いますが、おそらく山村に向かう人は珍しいのではないかと思います。ギリシアの村々を訪れた時に興味深いと思わせられるのが、多くの村が民俗博物館を有していることです。アギオス・アンドニオスは約600人ほど、モノピガドは凡そ200人ほどの住民が居住し、特に後者の住民のほとんどは見たところ高齢者のようですが、そこの博物館には村のあらゆる記憶が保管されていました。リラと「戦士」のモニュメント © 筆者提供それでは、博物館の中をのぞいてみましょう!モノピガドの村は、1920年代の前半に小アジアの黒海沿岸に位置するポントス地方から難民として海や山を越えて移住しにやって来たギリシア人たちが定住した山村であり、彼らがどのようにこの山奥に家を建てて村を作っていったのか、そして今日までどのように生きてきたのかを垣間見ることができます。一般に、人々の生活の様子や生活の中で使っていた物、そして昔の習慣やコミュニティーの記憶というものは、きちんと保存しようという意識を持たなければいとも簡単に失われていくものですが、このような小さな村にも記憶が保存されているというのが、たとえ観光地ではないとしても、ギリシアの村々の素晴らしいところであり大きな魅力だと思います。上にお見せした写真は、モノピガド村の入り口にある「ペレック」というレストランです。立地もとてもよく、週末には何百人もの人がここを訪れ、結婚式やお祝い事の多くのイベントがここで行われます。ここでは、ポントス地方の伝統料理なども食べることができます。コロナ禍が終わって旅行が自由になり、テッサロニキやハルキディキにまでいらした際には是非脚を伸ばしてみてください。最後に少し告知なのですが、コロナ禍の経過次第にはなってくるのですが、2022年の三月中旬に今回紹介したポントスのギリシア人に関するセミナーを京都で開催の予定です。このセミナーにはギリシアより大学の教授や「ケメンチェ」とも呼ばれる「ポンディアキ・リラ」の楽器の奏者を招き、高校の世界史にも登場するトレビゾンド帝国を含むポントス人の歴史、古代ギリシア語の要素を色濃く保存しているポントス方言、そしてポントスの舞踏や音楽、そして料理や衣服を含む習俗について紹介する予定です。また詳細が明らかになり次第お知らせいたしますので、よろしくお願いいたします。GreeceJapan.com「ギリシャを代表する作家カザンザキスの『饗宴』、福田耕佑の日本語訳で出版」今回は以上になります。私にギリシアで残された時間も僅かになってきましたが、最後までギリシアの面白い一面をお伝えできればと存じます。それでは今日はこの辺で、Γεια σας(さようなら!)。[ アギオス・アンドニオス(Άγιος Αντώνιος)とモノピガド(Μονοπήγαδο)の地図 ][googlemaps https://www.google.com/maps/d/u/1/embed?mid=1tfSrqHj3vr7NkBjWQUknxcl82V4ja-yt&w=640&h=480]

ギリシャ警察、マツダ車をパトカーに採用(Update)

Hellenic Police(Update: 2020.6.6)ギリシャ警察は2021年5月27日(木)新たにパトカーとして採用した26台のマツダ3セダンを一般に公開した。今回公開されたマツダ車は、ギリシャ警察・高速道路交通警察部門に導入される予定。26台の車輛はギリシャの首都アテネとヨーロッパ各地への玄関口として重要なパトラ港を結ぶ自動車道オリンピア・オドスを建設・運営するオリンピア・オドス社からギリシャ警察へ受け渡された。*2021.6.6追記 マツダに関する様々な情報を掲載されているtaku2_4885さまのブログ「つらつらとMAZDA」の6月6日付の投稿より、今回導入された車輌がMAZDA6でなく、MAZDA3セダンであるとご教示いただきました。このご教示を受け、本記事を訂正いたしました。taku2_4885さま、ありがとうございました。この場をもってお礼申し上げます。「つらつらとMAZDA」投稿はこちらから:https://taku2-4885.hatenablog.com/entry/2021/06/06/120008 

ギリシャ郵便、東京2020オリンピックの記念切手を発行(video)

GREEKギリシャ郵便(ELTA)は6月3日(木)「東京オリンピック2020(Ολυμπιακοί Αγώνες Τόκυο 2020)」と題した記念切手を発行した。今回発行された記念切手シリーズは、これまでギリシャで発行された日本に関する切手を数多く手がけてきたギリシャ郵便の女性切手デザイナー、ミルシニ・バルドプールがデザインしたもの。一つ目の切手シートは「柔道の父」であり、アジア人初の国際オリンピック委員として、日本のオリンピック初参加に尽力した嘉納 治五郎(かのう じごろう)氏を背景に、切手部分には東京タワーとギリシャ代表のマークがあしらわれている。二つ目の切手シートは、富士山を背に羽根つきに興じる女性の姿を描いた浮世絵を背景に、切手部分にはコートと羽根つきの羽根、ギリシャ代表のマークがあしらわれている。それぞれの切手シートのサイズは120 Χ 85 mm。シートには35 Χ 45 mmのサイズの2.4ユーロ切手1枚が含まれており、それぞれ限定2万シートが発行。なお、初日カバー、シリアルナンバー入りの限定切手アルバムもあわせて発売される予定。発売期間は2021年6月3日(木)から2022年6月2日(木)まで。ギリシャ各地の郵便局ならびにギリシャ郵便オンラインショップで発売され、売り切れ次第終了となる。1. 初日カバー (限定3.000セット/2種類セット販売)7ユーロ2. シリアルナンバー入り切手アルバム(500セット)18ユーロ3.記念押印の実施記念押印は、今回発行の記念切手または0.9ユーロ以上の切手が張り付けられた台紙等を対象に、アテネ中央郵便局にて2021年6月3日(木)実施されるほか、ギリシャ郵便郵趣部門にて郵送でも受け付けている。・ギリシャ郵便 e-Shop:「東京オリンピック2020」販売ページ(英語)「東京オリンピック2020」記念切手の発行を祝う映像(Video)https://youtu.be/sEbClVfuSRg ニュース:ギリシャ郵便(ΕΛΤΑ)

楢葉町に託されたギリシャのオリーブの種、宇宙への打ち上げ成功(video)

GREEK昨年年11月東京のギリシャ大使公邸で、ギリシャのコンスタンティン・カキュシス駐日大使から松本幸英・楢葉町長へ受け渡されたオリーブの種をはじめ、東日本大震災からの復興にかける各地の思いを託した記念品を載せたFalcon9ロケット‐Dragon補給船がNASAケネディ宇宙センターから6月4日(金)午前2時29分(日本時間)に打ち上げられた。・ギリシャのオリーブの種、宇宙へ!~カキュシス・ギリシャ大使から松本幸英・楢葉町長へ受渡し(Photos)福島県楢葉町は昨年9月ギリシャを相手国とする「復興ありがとうホストタウン」に登録。今回宇宙へ向けて打ち上げられたオリーブの種は、一般財団法人ワンアースの「東北復興宇宙ミッション」事業により国際宇宙ステーション(ISS)から福島、宮城、岩手の被災三県の四十二市町村から募った感謝のメッセージとともに宇宙を旅し、今年7月地球に帰還する予定。帰還後、オリーブの種は種は楢葉町内で植樹されるほか、ギリシャでの植樹も目指しているという。・福島県楢葉町、ギリシャの「復興ありがとうホストタウン」に登録[ NASAケネディ宇宙センターでの打ち上げの様子を映した映像 ]https://youtu.be/MYiAnTzW-8s Video: © NASA

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